機械科「SL大樹」製作の紹介
「ミニSL大樹」車輪づくり
「ミニSL大樹」車輪づくり
春日部工業高校の機械科には、複合工作機械という最先端の工作機械が入っています。その工作機械を用いて「ミニSL大樹」の車輪を製作しています。電車班では、ほんものの図面(東武鉄道提供)を元に、そのしくみを理解するため8.4分の1サイズの模型を3Dプリンタで製作中ですが、実際に製作する部品も平行して製作しています。
車輪の材質は、S45C(機械構造用炭素鋼鋼材)を用いています。耐摩耗性にすぐれ熱処理(焼き入れ)により強度を増すことができる材料ですが、アルミニウムなどと比較して削るのが大変です。
最先端の工作機械を用いているので、動画のようにダイナミック加工(高速切削できる)を用いて加工しています。プログラムは、対話型のため入力は簡単ですが、CAD(コンピュータ製図ソフト)を用いて座標データを作成するのに苦労しました。(安心して下さい。数学が苦手でも機械が自動計算してくれるのでなんとかなります。)
プログラム入力そのものは、それほど難しくありません。
既に、h9で軸穴を加工済みの車輪です。
最先端の複合工作機械は、主軸が2つもあります。
スピードが速いので刃物(超硬エンドミル)が折れそうで怖いです。
思っていたよりも短い時間で加工できてびっくりです。さすが最先端!!
「SL大樹」の模型の模型製作、ボイラー載せてみました。
「SL大樹」の模型の模型製作、ボイラー載せてみました。
日々、3DCAD(ソリッドワークス:3次元で図面を描くソフトウェア)と3Dプリンタを酷使してホンモノの8.4分の1サイズ模型を製作中の機械科課題研究電車班(機械科3年生16名)です。努力の甲斐あってやっとボイラー部分を取り付けるところまで来ました。少しSLっぽくなってきました。
ボイラーを載せたSL大樹の模型の模型
ボイラーが完成してご満悦の電車班リーダー(3Dプリンタで印刷に約4日かかりました。)
放課後は、3Dプリンタで出来上がった部品を組み立てます。
後台車が完成しました。結構複雑なので苦労しました。
模型の模型を走らせてみました。<課題研究電車班>
模型の模型を走らせてみました。<課題研究電車班>
ホンモノ(C11123)の図面をソリッドワークス(3Dで描ける製図ソフト)で入力、3Dプリンタで印刷した「SL大樹模型」のクランク機構が出来てきたのでレール上を走らせて見ました。まだ、仮組なので時々部品が外れます。文化祭までには完成させたいと考えています。
クランク機構の動きを確認するために走らせました。
わくわく体験(道の駅庄和)に参加しました。
わくわく体験(道の駅庄和)に参加しました。
先輩方が製作したスペーシアXで「わくわく体験(道の駅庄和)」に参加しました。天候にも恵まれ、2日間で1431人のお客様にご乗車いただきました。ご乗車いただきましてありがとうございました。
令和6年度の機械科課題研究電車班では、東武鉄道の「SL大樹」を製作することが目標となっていますが、「地域交流」も電車班の大切な目的であるため今回のようなイベントを企画しています。次回は市内の小学校、その次は春工の文化祭、最後にイオンモール春日部で乗車会を行う予定です。
50メートル直線を往復運転しました。
準備、レールに乗せる作業を慎重に行います。
バッテリーを搭載してボディーを被せます。
アルコールで手を消毒していただきました。
50メートルは短いようで乗りでがある長さです。
今回のイベントでは塗り絵コーナーも運営しました。
北春日部Q之介さんも塗り絵していただきました。
このイベントでは、電車班以外にも様々な演しものを催しました。
乗車していただいたお客様に配布した記念切符。
10月19日(土)の乗車人数。
10月20日(日)の乗車人数。
イベントが終了して、みんなで記念写真を撮りました。合い言葉は、「スペーシア」、、、「エックス」。
2024年機械科課題研究電車班乗車会日程
2024年機械科課題研究電車班乗車会日程
車輪製作始めました。
車輪製作始めました。
SLの車輪は本来、鉄を溶かして型に流し込む「鋳造」という方法で作りますが、春日部工業高校に鉄を溶かす設備がないので、「旋削」という方法で加工することになりました。更に、SLの車輪は形が複雑なのでプログラムして加工できる「ターニングセンタ」を用いて加工します。本日は、その準備段階として工具の取り付けと測定を行いました。この機械は2年前に導入されたもので「フェラーリ」が買えるほど高価なんだそうです。「ぶつけたらどうしよう。」….
動画は、ターニングセンタに切削工具(中ぐりバイト)を取り付けて
工具の大きさを測定している様子です。
SL大樹の試験走行を見学しました。
SL大樹の試験走行を見学しました。
南栗橋車輌センターにあるSL検修庫で分解整備中だったSL大樹C11325が組み上がって試験走行するということでしたので見学させていただきました。9月19日(木)456限課題研究授業の時間で見学させていただきました。訪問の目的は、試験走行を見学することでSLの魅力でもある迫力を肌で感じることです。また、多数の車輪がどのようにレールを追従しているかを観察することも目的の一つとしました。
注.この見学は、春日部工業高校の機械科課題研究授業で行っている「SL模型の研究製作」において東武鉄道車両部の協力を得て実現したものです。一般の方のイベント以外での見学はできません。
SL大樹試験走行見学の様子(南栗橋SL検収庫2024.9.19)
南栗橋SL検修庫訪問しました。
南栗橋SL検修庫訪問しました。
8月30日(金)に南栗橋にある東武鉄道SL検修庫を訪問しました。今回は、夏休みに入力したSLの図面で実際の形状がわかりにくい部分が 複数あったので、その形状確認を目的としています。当日は、前日に組み上がったという「C11 325」が検修庫にありました。既に殆どの部品が組み込まれた状態でしたので形状確認が困難な部品もありましたが、車輌部の皆さまのご協力で写真などを見せていただき殆どの問題を解決できました。東武鉄道の皆さまありがとうございました。
注.ライブスチーム製作のため、特別に見学させていただいています。一般の方は見学できませんのでご注意下さい。また、この件に関する東武鉄道さまへのお問い合わせもご遠慮下さい。
南栗橋駅の改札前に集合しました。台風の影響で雨天での訪問となってしまいました。
SL検修庫は、南栗橋車輌管区内にあります。見学会などのイベント以外では一般の方の見学ができない場所なので駅からSL検修庫までは東武鉄道の方の案内で移動しました。
SL検修庫の2階にある会議室を控え室として提供いただきました。
東武鉄道車輌部の方々に挨拶して作業開始です。
今回は、特別にSLの下部(ピット)に入らせていただけることになりました。油が落ちてくる可能性があるということなので、防護服をお借りしました。
今回、検修庫に入っていた車両は、「C11 325」です。私たちが作ろうとしている車輌は「C11 123」で、「C11」ということでは同じ設計図から製作されたものだそうですが、今回の訪問でブレーキ機構がかなり異なることが判明しました。よって、夏休みに描いたブレーキユニットの図面は描き直しとなってしまいましたが、車輌部の皆さまからいただいた詳しい資料でなんとか問題を解決できそうです。
作業が終了して記念写真を撮影しました。電車班のインスタグラム(kasukabekougyou_train)でも、動画で作業の様子を紹介していますのでこちらもご覧いただけたらうれしいです。また、9月19日(木)に行われる試験走行も見学させていただけるということで楽しみにしています。
東武鉄道南栗橋SL検修庫見学と「SLの仕組み」の講義
東武鉄道南栗橋SL検修庫見学と「SLのしくみ」の講義
5月13日(月)456限で、南栗橋にある東武鉄道南栗橋SL検修庫に見学を兼ねて「SLのしくみ」について講義を受けに行きました。今年度、東武鉄道のみなさまにお会いする第1回目の授業となりました。はじめに、東武鉄道 鉄道事業本部 技術統括部 車両部 車両企画課課長の関山之郭様からご挨拶いただき、その後、「SLのしくみ」と「C11 123 大樹の復元」について講義とビデオ視聴を行い、SL検修庫で分解整備中の「C11 325大樹」を見学、各部分を説明していただきました。東武鉄道の皆さま、ありがとうございました。
注.ライブスチーム製作のため、特別に見学させていただいています。一般の方は見学できませんのでご注意下さい。また、この件に関する東武鉄道さまへのお問い合わせもご遠慮下さい。
令和6年度機械科電車班16名と東武鉄道の皆さま
東武鉄道の皆さまにご挨拶いただきました。
いただいた資料は、ひじょうにわかりやすかったです。
講義を受けながら重要なところをチェックしています。
図を用いて、たいへんわかりやすく説明していただきました。
ノートを一所懸命書いていました。
SLの熱効率や最高速度など熱心に質問していました。
工場見学、「C11 123」が分解整備中でした。
車輪の大きさに圧倒されました。
後台車の構造もなかなか複雑です。「これつくれるかな?」
パワーピストンの構造を学んでいます。
まだ、図面を見ていないので、これが何処の部品かまったくわかりません。
昨年の先輩方が読解に苦労していた部品、何処の部分でしょう?
前台車の車輪も分解されていました。
石炭が袋に詰められていました。
初めて見る石炭。ただの石?
この石炭はオーストラリア産だそうです。
東武鉄道のC11は、3車体あるそうです。このC11は、真岡鐵道で走っていたものだそうです。他にも、207(JR北海道)、123(東武鉄道で復元した車体)があるそうです。
運転台にも上がらせていただきました。
運転台にあるレバー類や計器類は思っていたよりも複雑で、模型で再現するときどれが必要になるか考え込んでしまいました。
板バネといいます。昔は、コイルスプリングではなくコレが使われていました。
電車が脱線せずに走るためには、この斜めの角度が重要です。
時間が許すかぎり細部を確認しました。まだ、何もわかっていないので「これからいつでも見に来ていいよ。」というお言葉をいただいたので安心しました。
大迫力のSLを見学できて、SLの魅力に触れられた気がします。東武鉄道の皆さまありがとうございました。これからもよろしくお願い致します
レール設置と電車運転練習を行いました。
レール設置と電車運転練習を行いました。
令和6年度の課題研究も早いもので、本日で3回目の授業になります。ミニ電車製作(課題研究)の主目的は、東武鉄道車両管理部の方々のご協力のもと、実車の8.4分の1スケールのSL大樹のライブスチーム(石炭を燃やして蒸気の圧力で走る)を製作することですが、このテーマの目的には出来上がったミニ電車で地域の子ども達に喜んでもらうという事もあるため、過去に先輩方が製作したミニ電車を用いて乗車会ができるように準備しておく必要があります。そのため、レール設置や車体整備、運転方法なども練習します。
ドクターイエローで運転練習を行いました。
実習棟廊下でレール設置練習を行いました。
レールのつなぎ目の段差を調整する方法を学びました。
バッテリーを充電して交換する方法を学びました。