ライブスチームの研究製作
東武鉄道「SL大樹」の試験走行を見学しました。
東武鉄道「SL大樹」の試験走行を見学しました。
5月29日(月)に東武鉄道の南栗橋にあるSL検修庫で「SL大樹」の試験走行を見学してきました。この見学の目的は、まだ見たことの無いほんもののSLが走行する姿を見学することで、音や煙の臭いを感じることにあります。絵本や写真で見たことはありますがほんものが走る姿を見るのは生まれて初めての経験となりました。ライブスチームを製作する上でとても参考になりました。東武鉄道の皆様ありがとうございました。(注:この見学は春日部工業高校の課題研究という授業において東武鉄道の特別な計らいで実現したもので通常は見学できません。)
見学は、10:00から始まりました。ボイラーで石炭を燃焼させて水を温め、蒸気が発生する温度になるまで待ちます。その間、製作している図面でわからない部品の形状を実物を観察して確認しました。試験走行の準備で忙しいなか、丁寧に説明してくださいましてありがとうございました。
自分の描いている部品の形を確認しているところです。
ほんものは、部品一つ一つが大きくて凄い迫力です。(この前の見学ではこの部分はバラバラでした。)
人の大きさと比べるとほんものがいかに大きいかわかります。
昼近くになってやっと蒸気圧が上がってきました。
検修庫には大型の集塵装置が設置されているので煙は完璧に処理されています。
昼食を食べて13:30になり、いよいよ検修庫から出ます。
アントという名前の牽引車で走行試験レールまで牽引します。アリの様に小さくても力持ちということでアントと名前がついているそうです。この車、ゴムタイヤでレールからレールを横断して、レールの上に来ると鉄の車輪を下ろして走行できるので、すごく便利なんだそうです。
走行試験レールに到着して蒸気圧もかなり高まっています。出発準備完了です。
加速して走ってくるSLは、ものすごい音と煙を吐いて迫力満点です。本当は、クランクの動きを観察する予定でしたが迫力に圧倒されて見忘れました。それにしてもカッコイイ~!です。いまいちSLに興味がわかない10代ですが、これを見た瞬間とりこになりました。
試験走行の目的はいろいろあるそうですが、走行途中で各軸の温度を測定していました。昭和8年に設計された機械なので軸受けは現代のものとは異なります。調整が悪いと摩擦で加熱してしまうそうです。
走行試験も終盤、フル加速で走ってきたSL大樹の最高速度は45km/時だそうです。近くで見ていると凄い迫力です。
検修庫に、緩急車(イギリスではかんきゅうしゃ、アメリカでは車掌車と呼ばれる。)が置いてあったので中を見学させてもらいました。SL大樹の緩急車にはハイテク機器が所狭しと積載されていました。
最後に、一人々の感想と質問を東武鉄道の皆さんにお伝えしました。思ったようにしゃべれなくて苦労していました。コミュニケーションは大切です。頑張れ3年生!
ディーゼル機関車の前で記念写真を撮りました。あい言葉は、「ハイたいじゅ!」です。
課題研究授業でレール設置・運転練習を行いました。
課題研究授業でレール設置・運転練習を行いました。
今年の課題研究電車班のメンバー(機械科3年生)は、SL(ライブスチーム)を製作するために集まりましたが、地域交流を行ってコミュニケーション能力向上を目指すことも目的の一つとなっているため、先輩方が作ったスペーシアXでイベントに参加することも大切な取組の一つです。
今回の授業では、図面作成をお休みして、レールの設置練習と運転練習を行いました。まだ、詳細はお伝えできませんが6月に都内で開催されるイベントに参加予定です。
初めての乗車に緊張気味の電車班メンバー
レール設置練習。つなぎ方が悪いと脱線してしまいます。
バッテリーも充電します。
運転方法を学びます。安全第一。乗車姿勢の確認。「出発進行!」
機械科電車班第3回目の授業を行いました。
機械科電車班第3回目の授業を行いました。
今回の授業では、東武鉄道株式会社鉄道事業本部技術統括部車両部の皆様と5インチライブスチーム(C11207SL大樹)の研究製作における製作図面作成をどう進めていくかを話し合いました。とは言っても、将来お世話になるかもしれない企業の偉い方々ですので生徒達は緊張してなかなか言葉が出ませんでした。後半、先日鬼怒川線で発生したSL大樹のトラブル話などで話が弾み、和やかなムードで打ち合わせが進みました。
東武鉄道様からご提供いただく図面(C11)は数百枚あるためライブスチーム製作に必要と考えられる図面を技術部の方が厳選していただけることになりました。
まずは、SolidWorks(3DCAD)でいただいた2Dの図面を原寸のまま入力して、出来上がった部品を3DCAD上で組立て確認しながら模型の寸法に変換して行きます。C11の図面は100年以上前に描かれたもので、その後コピーをかさねて修正されてきたものなのでみずらく、作業は難航しそうです。
C11のフレーム部分の図面(これを見て3DCADに入力して行きます。)
授業の時間だけでは終わらないので、放課後も頑張って入力します。
ライブスチームの製作は2年計画で進めます。令和5年度は、下まわり部分(フレーム、車輪、ピストン、クランク)を製作して、次年度にボイラ、運転台など残りの部分を製作して完成を目指します。
次回の授業では、また南栗橋車輌区に出向き、整備が完了したC11207大樹の試験走行を見学します。実際に動いているところを見るのは初めてなので楽しみです。
東武鉄道SL大樹を見学しました。
東武鉄道SL大樹を見学しました。
令和5年度機械科課題研究電車班が新たな5インチ鉄道の製作を開始しました。今年は、機械科3年生15名の生徒達が東武鉄道車輌科の方々のご厚意でほんものの石炭を燃やしてお湯を沸かして発生する蒸気で走るミニ蒸気機関車(SL)を研究製作することになりました。計画は2年計画で、今年は図面作成(3DCADで組立のシミュレーション)、足回り部分の試作を目標に頑張ります。
課題研究2回目(4月24日(月))の授業では、東武鉄道様のご厚意で南栗橋にある整備工場にドック入りしているSL大樹(C11・207号機)の見学と会議室でSLの仕組みについてご講義いただきました。平成生まれの生徒達は、ほんもののSLを見たことがないそうで、100年も前に作られた技術に感動していました。
研究製作では、C11・207号機の図面をもとに約8分の1に縮小、細部を検討の上、図面化。出来上がった部品を組み合わせて3DCAD上で組立て確認後、部品製作していく予定です。進捗状況は、このHPで報告しますのでご覧いただけたらうれしいです。
ほんんものの蒸気ピストンを見て、思わず「でかい!」と言ってしまいました。
思っていた以上にSLの部品は構造が複雑です。ほんとに作れるかな?
現代の電車は転がり軸受けにベアリングを用いますが、100年前はそんなもの無いので滑り軸受けを用いています。機械設計の授業でならいましたが、ほんものの滑り軸受けを見たのは初めてです。
運転席も見学させていただきました。配管の複雑さに感動していました。燃焼室の蓋の開き方が2種類あることに驚きました。
ミニライブスチームの研究製作においてお世話になる東武鉄道車輌管理科の皆様に自己紹介いただきました。
ビデオを視聴しました。東武鉄道のSL大樹は、観光列車として栃木県の下今市駅と鬼怒川温泉駅、東武日光駅間を運行しているそうです。歴史的遺産を動体として現在に残す取り組みに感銘を受けました。
平成生まれの生徒達は、SLを知らないし、見たこともありません。当然、SLがどのような仕組みで動くのかも知りません。
丁寧にご説明いただき、かんたんな仕組みを理解することができました。ただ、実際のミニライブスチーム製作ではもっと深く理解する必要があると思います。
見学の最後に、SL大樹と東武鉄道の皆様と記念写真を撮りました。かけ声は、「はい大樹~」です。