機械科「SL大樹」製作の紹介

2025年5月の記事一覧

東武鉄道下今市機関区を見学させていただきました。

東武鉄道下今市機関区を見学させていただきました。

 今年も、機械科課題研究電車班の新たな3年生達がSL大樹製作(ライブスチーム製作)を継続するための動機付けとして、ほんもののSL大樹C11123見学と乗車を目的に東武鉄道下今市機関区で実際にボイラーに火が入っているSL大樹を見学させていただき、下今市駅から鬼怒川温泉間を乗車させていただきました。5月現在、南栗橋SL研修庫にSL大樹C11207が分解整備されていて7月には試運転となっていますが、今年度は早い時期に見学したかったため下今市に伺うことになりました。(この見学は、県立高校学際的な学び推進事業(埼玉県教育委員会)の一環で、東武鉄道さまの特別な計らいにより実現しているものです。東武鉄道へ直接のお問い合わせはご遠慮ください。)

東武鉄道下今市機関区SL大樹C11123見学にて

まず最初に東武鉄道下今市機関区の事務所を訪問しました。

事務所では、SL大樹見学と乗車について説明いただきました。

機関庫には、待機中のSL大樹C11123がありました。

東武鉄道下今市機関区のSL大樹の模型大樹は3台あります。SL大樹はお休み中もボイラーの火を絶やすことが無いそうです。これは、温度変化により発生するボイラー材料の伸びちじみによる劣化を防ぐためだそうです。もちろん、燃焼中のボイラーを見学させていただきました。熱い!

運転台は、見晴らしが良いです。

運転台にも座らせていただきました。結構、熱を感じます。

燃料の石炭です。オーストラリア産だそうです。

ボイラーの火を絶やさないように燃すための「おがくず」を固めた燃料。

石炭の袋。1袋1トンだそうです。ちなみに、SL大樹は1日に2便、下今市駅と鬼怒川温泉を往復しますが、1日に1袋(1トン)も消費するそうです。写真は10日分、1袋10万円するそうです。あと、驚いたのは「警笛」1回鳴らすのに約2キロの石炭を消費するそうです。もちろん100年以上前の技術ですから、現代の機関がいかに効率が良いか驚かされます。

先頭についている丸いプレートをヘッドマークといいます。以前は、重い金属プレートの重厚なものを使用していましたが、掛け替えに危険が伴うため、現在は軽い樹脂プレートになっています。いろいろなプレートがあっておもしろいですね!

ボイラー先頭部のふたを開けて見せてくれました。石炭が燃えているため中は煤だらけで真っ黒です。でも、構造が見られて興味津々です。煙の臭いが心地よいです。

これから製作する機構ですが、結構複雑なのでできるかな?

機関庫にはディーゼル機関車DE10がありました。電車班は機械科の生徒なのでディーゼルエンジンにも興味津々です。特別にエンジンを始動していただきました。

エンジンを始動するためのバッテリー電源を接続する分電盤。結構大きな電流が流れるみたいです。自動車の部品とは訳が違います。

12気筒1200馬力のターボディーゼルエンジンの始動音は、とんでもない迫力でした。この列車は、SL大樹の開業当初、SLが故障してしまうことを想定して後ろから押す形で接続されていました。現在は、SLだけで運行していますが、軌道上でトラブルがあると、このDE10が迎えに行くそうです。ただし、燃費は1リッターあたり400メートルだそうです。

これもまた、特別に運転台にも座らせていただきました。今年の電車班は、電車好きも多いため大喜びの見学会となりました。

ディーゼル機関車は横向きに座って運転します。

見学終了後、東武鉄道下今市機関区の皆さまにお礼を言って見学を終えました。

次は、SL大樹乗車です。下今市駅(SLのためにレトロな作りになっています。)から鬼怒川温泉に向かいます。

実際にホームに入ってくるSL大樹はすごい迫力でした。

SL大樹の走行速度は、電車と比較してゆっくりですが、沿線の人々が手を振ってくれるなど飽きることなく乗車を楽しむことが出来ました。

車内販売で食べた「黒いアイスいちご味」

これほんとにイチゴの味がします。

SL大樹内では、展望車もあって煙の臭いを感じることが出来ます。

下今市駅に戻って本日の見学会・乗車会は終了となりました。

 

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東武鉄道による授業

東武鉄道による授業

 5月12日(月)に東武鉄道SL技術者を招いて「SLのしくみ」について授業を行っていただきました。機械科課題研究の電車班では、2年前から東武鉄道ご指導の下、「SL大樹の模型」(5インチライブスチーム)の研究製作に取り組んでいます。今回は、今週末に下今市にSL大樹の見学に行くための前段として、「SLのしくみ」についてと東武鉄道車輌部の方を学校に招き、授業していただきました。動画は、授業の様子と2025年度の電車班メンバーの挨拶です。

注:この取り組みは、東武鉄道さまの特別な計らいで実現しています。東武鉄道へ直接の問い合わせはご遠慮ください。

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