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機関車大樹を電飾展示しました。

機関車大樹を電飾展示しました。

 

 機関車大樹を機械科職員室前に展示しました。昨年、東武鉄道スカイツリー駅に本校で製作したリバティーを展示する際に用意したアクリルケースに電飾を施しました。連日、在校生の皆さんや先生方に好評をいただいています。

 この大樹は、1月31日に本校の体育館で開催される3科合同課題研究発表会にて走らせる予定です。是非、ご試乗ください。

LEDでライトアップしました

後ろから見たところ

大樹のヘッドマーク

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機関車「大樹」完成しました。

完成した「大樹」

機械科電車班の皆で記念写真「はいたいじゅ!」

 機関車「大樹」を製作した令和元年度機械科課題研究電車班の皆さん

 

 しばらくHPの更新がなくてどうもすみません。令和2年1月10日(金)に大樹が完成しましたのでHPで紹介させていただきます。以下に、この数ヶ月間の作業風景を紹介しますので最後までご覧ください。また、1月31日(金)に本校の体育間で開催される3科合同課題研究発表会では大樹を走らせます。会場へは一般の方も入場できますが、事前に春日部工業高校までお問い合わせください。よろしくお願いします。

 完成した「東武鉄道C11 207 大樹」

 かっこよく見えるよう多少のデフォルメしてあります。

 ほんものは日立製ですが春日部工業で製作したので春工にしました。

  実は、完全には完成してません。ロッドは、動力の同期構造がうまく作れるかわからなかったのでロッドは来年の電車班にお願いすることになりました。(細かな配管類や蒸気、汽笛も来年作る予定です。)

 さすがに3Dプリンタで作ったので細かな部分も表現できています。

 実車の雰囲気を再現できたのではないでしょうか。

 令和元年度電車班リーダーとしてメンバーをまとめた鈴木君ご苦労さまでした。

 

製作風景の紹介

3Dプリンタ

 3Dプリンタを購入しました。門形で300mm×300mm×400mmの市販の3Dプリンタとしては比較的大きな部品を製作出来ます。価格も7万円ほどということでリーズナブルでした。

 ボイラーを製作中の3Dプリンタ。材料はPLA樹脂(カーボン入)を用いました。ボイラーの筒は4分割で製作しました。1個製作するのに3日ほどかかりました。 

 この部品は何だかわかりますか?そうです、機関車の上についている部品です。沸騰した湯から蒸気を取り出す部品だそうです。 

 製作に3日必要な部品は動かしっぱなしで放置するわけですが、朝、登校して様子を見に行くとこんなことになっていることがよくありました。原因は材料のワイヤにばらつきがあるためと、昼間と夜間で気温が変化するためだそうです。けっこうこの現象に悩まされました。 

品質にばらつきが多いPLA樹脂のワイヤ 

 出来上がったパーツ類です。どこまで作ったか間違えそうです。

 今回製作する部品の中で運転席の屋根部分がいちばん大きい部品です。斜めに置くことでなんとか製作出来ました。

 水タンク部分は2分割で製作しました。

 

車輪の加工

 車輪の加工は学校の工作機械では大きさが足らないので、幸手市にある株式会社津野製作所さまにご協力を得て製作しました。5軸加工機という高価な工作機械を用いて製作しました。この機械、フェラーリが何台も買えるほど効果なんだそうです。

まず、外径を旋盤で製作します。S45Cという硬い炭素鋼を用いています。 

 この工作機械は、工具を複雑(5軸)に動かすことが出来るのでプログラムさえ出来ればどんな形状も削り出すことが出来ます。

 大きくて強力な工作機械なので、炭素鋼という硬い材料でもガンガン削ることが出来ます。こんな工作機械が学校にもあったら良いのですが。

それでも、左側の材料が右側の形になるまで1時間半くらいかかりました。

高性能な工作機械といえども最後の手仕上げは必要です。

 3日ほどかかりましたが完成しました。津野製作所の皆さまありがとうございました。 

車軸を取り付けてみました。かっこいいでしょ!

 3Dプリンタの部品がほぼ出来上がりました。ここまで製作するのに40日ほどかかりました。

力作の連結器部分は、一体成形です。さすが3Dプリンタです。 

運転席屋根部分は、子供が座っても大丈夫なように補強を施しました。

  ヘッドマークのステッカーをCADとカッティングプロッターを用いて製作しました。たいへんよく出来ました。

 

フレーム(レーザ加工・曲げ加工)

  フレーム鉄板の切断をレーザ加工機を用いて行いました。CADで製作したデータを元に切断加工を行いました。また、曲げ加工についてはプレスブレーキという曲げ加工機を用いて行いました。

 軸関係の部品は学校の工作機械を用いて製作しました。

  電車班には、旋盤技能士の資格を持っているメンバーもいるので加工の手つきもプロ並みです。

  硬い炭素鋼を削るので火花を散らしての加工となります。(炭素の含有量が多いので炭素が燃えます。)

 加工が難しい部品は、他のメンバーと協力・検討しながら加工を行いました。

  ほとんどの部品はネジ止めするように設計してあるので、207カ所にネジ立て作業を行いました。

曲がってタップが入らないよう注意しながらネジ立てを行いました。

 間違いなくネジが切れているか、部品の寸法が正しいかをチェックします。

 金属加工部品は61点あります。新幹線と違ってひじょうに複雑です。

  組立に必要なネジの数は421本、間違いが無いように3DCAD図面を見ながら組み立てていきます。

 運転席部分が組み上がりました。けっこうそれらしくなってきました。

  台車部分を組立ます。軸受けに無理がかからないよう慎重に組み上げていきます。

 細部の寸法をやすりで調整しながら何度も組み付け直します。

  実車の雰囲気を再現するようにしたので部品点数が多く、組み付けが大変です。

 完成した台車。なかなかの出来映えです。

  クランクやシリンダ部分の機構は複雑なのでなかなか部品が入らず調整に苦労しました。

 それぞれの部品が少しずつ完成してきました。

  水タンク部分は、3Dプリンタの部品とレーザー加工部品を融合して製作しました。ピッタリ部品が入って一安心です。

 台車を置いてみました。

 金属で出来ているので見た目よりかなり重いので作業がたいへんです。

 3Dプリンタで製作した部品を取り付けてみました。

  車輪を取り付けてみました。

 前輪を取り付けてみました。

 軸受けなどの部品も取り付けて車輪がスムーズに回るか確認します。

  台車を取り付けてみました。

  細かな部品がなかなか思うように入りません。少しずつ削りながら合わせていきます。

 3Dプリンタの部品も最終調整します。必要な場所を接着しました。

  機関車の軸は、右と左で取付角度が違います。3輪とも同じ角度で取り付けないとクランクロッドを取り付けることが出来ません。また、今回の機関車はモータで3つの軸をチェーン駆動するのでそれらも同じ角度で取付なければならないので、実は車軸への穴開けが製作のなかでいちばん難しかったところです。

  電車班メンバーの1人がこちらの会社に内定しているため、軸受(ベアリング)はNSK製を選びました。

  シリンダ部分はギミックですが、構造が複雑になってしまったので取付調整に苦労しました。

 精密な穴開けが完了して正確に取り付けられた車輪と歯車。

 窓枠などの3Dプリンタ部品は2液性接着剤で接着します。

  2液性接着剤は2つの液体を混ぜると固まります。振動で外れないように粘性の高い(ゴム状に固まる)ものを選びました。

  モータは、直流直巻24V240W(定格)を2個用います。スピードを出すわけではないので1個でも十分ですが、回生ブレーキを用いるので2個としました。

  組立調整のために一通り組立終わったところで塗装のために分解ばらばらにしました。

  塗料は、黒のラッカーを用いました。来年度に本格的な塗装を予定しているので、防錆が目的の安価なスプレータイプ(安価)を用いました。

  仮塗装とはいっても綺麗に仕上げたいので、塗り方も真剣です。

 211点の及ぶ部品のほとんどを塗装しました。

 塗装の厚みの影響で思うように部品が組みつかない部分が結構ありました。

  慎重に調整しながら組み立てていきます。

  部品の向きや取付角度はわからなくなってしまいました。

 いちばん組み付けが難しい場所も皆で協力しながら取り付けていきます。

  無事取り付けることが出来ました。

  完成したフレーム部分。

 3Dプリンタで製作したボイラー部分を組み付けます。

 モータとチェーンを取り付けます。「手が入らない!」

 無事、3Dプリンタ製ボイラが取り付けられました。

 ほぼ、組み上がったところで記念撮影。

 凄くかっこいいです。

 機械科職員室前に展示してあった「段ボール大樹」のケースに展示しました。

 

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