機関車大樹の研究製作
令和3年度機械科電車班スタートしました。
令和3年度機械科電車班スタートしました。
4月19日に機械科の課題研究(授業)第1回目の授業が始まりました。
令和3年度は、17名の3年生が電車班のテーマを選択しました。みんな入学時からこのテーマを選びたくて入学してきたそうです。
さて、令和3年度は昨年度コロナのために製作できなかった大樹の緩急車と客車をつくる予定です。まだ、コロナの状況も落ち着いていないので完成させられるかわかりませんが頑張って下さい。
令和3年度電車班(3年生17名)の生徒達
「春工フェス@イオンモール春日部」参加します。
「春工フェス@イオンモール春日部」参加します。
12月19日(土)・20日(日)イオンモール春日部1F藤の広場にて機械科課題研究電車班で製作したリバティーを走らせます。当日は、春日部市長さま、北春日部駅長さまも応援に来ていただける予定です。
道の駅庄和でミニ新幹線走らせます。
道の駅庄和でミニ新幹線走らせます。
道の駅庄和でミニ新幹線を走らせます。なんと、あの「こまち」と「はやぶさ」が連結走行します。8両編成の新幹線は迫力満点です。ぜひ、乗りに来て下さい。
機関車大樹を電飾展示しました。
機関車大樹を電飾展示しました。
機関車大樹を機械科職員室前に展示しました。昨年、東武鉄道スカイツリー駅に本校で製作したリバティーを展示する際に用意したアクリルケースに電飾を施しました。連日、在校生の皆さんや先生方に好評をいただいています。
この大樹は、1月31日に本校の体育館で開催される3科合同課題研究発表会にて走らせる予定です。是非、ご試乗ください。
LEDでライトアップしました
後ろから見たところ
大樹のヘッドマーク
機関車「大樹」完成しました。
完成した「大樹」
機械科電車班の皆で記念写真「はいたいじゅ!」
機関車「大樹」を製作した令和元年度機械科課題研究電車班の皆さん
しばらくHPの更新がなくてどうもすみません。令和2年1月10日(金)に大樹が完成しましたのでHPで紹介させていただきます。以下に、この数ヶ月間の作業風景を紹介しますので最後までご覧ください。また、1月31日(金)に本校の体育間で開催される3科合同課題研究発表会では大樹を走らせます。会場へは一般の方も入場できますが、事前に春日部工業高校までお問い合わせください。よろしくお願いします。
完成した「東武鉄道C11 207 大樹」
かっこよく見えるよう多少のデフォルメしてあります。
ほんものは日立製ですが春日部工業で製作したので春工にしました。
実は、完全には完成してません。ロッドは、動力の同期構造がうまく作れるかわからなかったのでロッドは来年の電車班にお願いすることになりました。(細かな配管類や蒸気、汽笛も来年作る予定です。)
さすがに3Dプリンタで作ったので細かな部分も表現できています。
実車の雰囲気を再現できたのではないでしょうか。
令和元年度電車班リーダーとしてメンバーをまとめた鈴木君ご苦労さまでした。
製作風景の紹介
3Dプリンタ
3Dプリンタを購入しました。門形で300mm×300mm×400mmの市販の3Dプリンタとしては比較的大きな部品を製作出来ます。価格も7万円ほどということでリーズナブルでした。
ボイラーを製作中の3Dプリンタ。材料はPLA樹脂(カーボン入)を用いました。ボイラーの筒は4分割で製作しました。1個製作するのに3日ほどかかりました。
この部品は何だかわかりますか?そうです、機関車の上についている部品です。沸騰した湯から蒸気を取り出す部品だそうです。
製作に3日必要な部品は動かしっぱなしで放置するわけですが、朝、登校して様子を見に行くとこんなことになっていることがよくありました。原因は材料のワイヤにばらつきがあるためと、昼間と夜間で気温が変化するためだそうです。けっこうこの現象に悩まされました。
品質にばらつきが多いPLA樹脂のワイヤ
出来上がったパーツ類です。どこまで作ったか間違えそうです。
今回製作する部品の中で運転席の屋根部分がいちばん大きい部品です。斜めに置くことでなんとか製作出来ました。
水タンク部分は2分割で製作しました。
車輪の加工
車輪の加工は学校の工作機械では大きさが足らないので、幸手市にある株式会社津野製作所さまにご協力を得て製作しました。5軸加工機という高価な工作機械を用いて製作しました。この機械、フェラーリが何台も買えるほど効果なんだそうです。
まず、外径を旋盤で製作します。S45Cという硬い炭素鋼を用いています。
この工作機械は、工具を複雑(5軸)に動かすことが出来るのでプログラムさえ出来ればどんな形状も削り出すことが出来ます。
大きくて強力な工作機械なので、炭素鋼という硬い材料でもガンガン削ることが出来ます。こんな工作機械が学校にもあったら良いのですが。
それでも、左側の材料が右側の形になるまで1時間半くらいかかりました。
高性能な工作機械といえども最後の手仕上げは必要です。
3日ほどかかりましたが完成しました。津野製作所の皆さまありがとうございました。
車軸を取り付けてみました。かっこいいでしょ!
3Dプリンタの部品がほぼ出来上がりました。ここまで製作するのに40日ほどかかりました。
力作の連結器部分は、一体成形です。さすが3Dプリンタです。
運転席屋根部分は、子供が座っても大丈夫なように補強を施しました。
ヘッドマークのステッカーをCADとカッティングプロッターを用いて製作しました。たいへんよく出来ました。
フレーム(レーザ加工・曲げ加工)
フレーム鉄板の切断をレーザ加工機を用いて行いました。CADで製作したデータを元に切断加工を行いました。また、曲げ加工についてはプレスブレーキという曲げ加工機を用いて行いました。
軸関係の部品は学校の工作機械を用いて製作しました。
電車班には、旋盤技能士の資格を持っているメンバーもいるので加工の手つきもプロ並みです。
硬い炭素鋼を削るので火花を散らしての加工となります。(炭素の含有量が多いので炭素が燃えます。)
加工が難しい部品は、他のメンバーと協力・検討しながら加工を行いました。
ほとんどの部品はネジ止めするように設計してあるので、207カ所にネジ立て作業を行いました。
曲がってタップが入らないよう注意しながらネジ立てを行いました。
間違いなくネジが切れているか、部品の寸法が正しいかをチェックします。
金属加工部品は61点あります。新幹線と違ってひじょうに複雑です。
組立に必要なネジの数は421本、間違いが無いように3DCAD図面を見ながら組み立てていきます。
運転席部分が組み上がりました。けっこうそれらしくなってきました。
台車部分を組立ます。軸受けに無理がかからないよう慎重に組み上げていきます。
細部の寸法をやすりで調整しながら何度も組み付け直します。
実車の雰囲気を再現するようにしたので部品点数が多く、組み付けが大変です。
完成した台車。なかなかの出来映えです。
クランクやシリンダ部分の機構は複雑なのでなかなか部品が入らず調整に苦労しました。
それぞれの部品が少しずつ完成してきました。
水タンク部分は、3Dプリンタの部品とレーザー加工部品を融合して製作しました。ピッタリ部品が入って一安心です。
台車を置いてみました。
金属で出来ているので見た目よりかなり重いので作業がたいへんです。
3Dプリンタで製作した部品を取り付けてみました。
車輪を取り付けてみました。
前輪を取り付けてみました。
軸受けなどの部品も取り付けて車輪がスムーズに回るか確認します。
台車を取り付けてみました。
細かな部品がなかなか思うように入りません。少しずつ削りながら合わせていきます。
3Dプリンタの部品も最終調整します。必要な場所を接着しました。
機関車の軸は、右と左で取付角度が違います。3輪とも同じ角度で取り付けないとクランクロッドを取り付けることが出来ません。また、今回の機関車はモータで3つの軸をチェーン駆動するのでそれらも同じ角度で取付なければならないので、実は車軸への穴開けが製作のなかでいちばん難しかったところです。
電車班メンバーの1人がこちらの会社に内定しているため、軸受(ベアリング)はNSK製を選びました。
シリンダ部分はギミックですが、構造が複雑になってしまったので取付調整に苦労しました。
精密な穴開けが完了して正確に取り付けられた車輪と歯車。
窓枠などの3Dプリンタ部品は2液性接着剤で接着します。
2液性接着剤は2つの液体を混ぜると固まります。振動で外れないように粘性の高い(ゴム状に固まる)ものを選びました。
モータは、直流直巻24V240W(定格)を2個用います。スピードを出すわけではないので1個でも十分ですが、回生ブレーキを用いるので2個としました。
組立調整のために一通り組立終わったところで塗装のために分解ばらばらにしました。
塗料は、黒のラッカーを用いました。来年度に本格的な塗装を予定しているので、防錆が目的の安価なスプレータイプ(安価)を用いました。
仮塗装とはいっても綺麗に仕上げたいので、塗り方も真剣です。
211点の及ぶ部品のほとんどを塗装しました。
塗装の厚みの影響で思うように部品が組みつかない部分が結構ありました。
慎重に調整しながら組み立てていきます。
部品の向きや取付角度はわからなくなってしまいました。
いちばん組み付けが難しい場所も皆で協力しながら取り付けていきます。
無事取り付けることが出来ました。
完成したフレーム部分。
3Dプリンタで製作したボイラー部分を組み付けます。
モータとチェーンを取り付けます。「手が入らない!」
無事、3Dプリンタ製ボイラが取り付けられました。
ほぼ、組み上がったところで記念撮影。
凄くかっこいいです。
機械科職員室前に展示してあった「段ボール大樹」のケースに展示しました。
鉄道博物館でミニ新幹線出展します。(機械科電車班)
鉄道博物館でミニ新幹線出展します。
令和元年11月30日(土)~12月2日(日)に大宮の鉄道博物館で開催される工業高校生がつくる鉄道展に平成26年に先輩方が製作したミニ新幹線「E6系こまち」を出展します。当日は、30メートル往復運転にて入館料のみで何回でも乗車できますので是非お越し下さい。また、0系新幹線(三郷工業技術高校)や「E4系マックス」(越谷総合技術)、燃料電池で走るミニ電車(川越工業高校)にも乗車できるスペシャルなイベントです。更に、スペシャルギャラリー前では、春日部工業電車班の電車製作の歴史をプレゼン(11:30~、14:00~、15:45~約27分間)します。
鉄道博物館からのお知らせ:http://www.railway-museum.jp/news/pdf/20191128_1.pdf
文化祭「東武鉄道 機関車 大樹」未完成を展示します。
文化祭「東武鉄道 機関車 大樹」未完成を展示します。
皆さんこんにちわ。機械科課題研究電車班リーダー3年の鈴木です。
11月17日(日)(9:30~15:00)は春日部工業高校の文化祭ですが、私達、機械科電車(機械科3年17名)が製作中の「大樹」を展示します。残念ながら文化祭までに完成することは出来ませんでしたが、なんとか機関車らしいフォルムを皆さまにお見せできるように組み立てました。今回の目玉は、3Dプリントによる詳細部品とターニングセンタで製作した車輪(12輪)です。まだ、フレームや運転席などに用いる部品を加工中(レーザ加工)のため木製フレームによる仮組の状態なので多少残念な所もあますがお許し下さい。最終的に完成は令和2年の1月31日(3科合同課題研究発表会)を目指しています。皆さまにご試乗いただけるのは令和2年4月以降のどこかのイベントでということになりそうです。ご期待下さい。
文化祭「はやぶさ・こまち」連結走行します。
文化祭「はやぶさ・こまち」連結走行します。
皆さんこんにちわ。機械科課題研究電車班リーダー3年の鈴木です。11月17日(日)は文化祭の一般公開日(9:30~15:00)です。機械科電車班では、近隣のこどもたち喜んでもらうため、あの「はやぶさ」と「こまち」を連結走行します。このミニ新幹線は8年前に先輩方が製作、鉄道博物館で一番人気を誇る素晴らしい作品です。8両編成のこの車両は、よくある先頭車だけが新幹線というものとは違い、全部FRPで成形され車体です。とてもカッコイイです。是非、乗りに来て下さい。
<写真は、「はやぶさ」「こまち」を連結したところです。(鉄道博物館にて)>
<写真は連結部です。>
まつぶし緑の丘公園「秋の花祭り」に参加しました。
まつぶし緑の丘公園「秋の花祭り」に参加しました。
10月26日(土)・27日(日)にまつぶし町にある緑の丘公園で開催された「秋の花まつり」に参加しました。天候が心配されましたが晴天のもとたくさんの子供達がミニ電車に乗車してくれました。来園いただきました皆さまありがとうございました。
台風などの影響で2年ぶりの参加となりましたので初披露の東武特急リバティと人気のドクターイエローで参加しました。残念ながら今年度製作している大樹は参加出来ませんでしたが沢山の子供達に喜んでもらえてよかったと思います。
開催中は、2日間で2831人の子供達に乗車してもらえました。
今回設置したレールは全長100メートルの単線で、昨年先輩方が製作してくれたポイントレールを2ヶ所に用いてスレ違えるようにしました。スレちがいの面白さを感じてもらえたと思います。
今回設置したレールは単線なので間違えると列車同士が衝突してしまいます。最新鋭の無線機をお借りして綿密な連絡を取り合いながらの安全運行を心がけました。今年度の電車班は17名ですが全てのメンバーが休むことなく運行にあたりました。
また、運転手は上りと下りでリモコンの向きが逆になると運転ミスを起こす可能性があるので上りと下りで運転者を交代していたため片道は安全確認のため列車の横を歩くことにしました。わずか100メートルの往復でしたが211回往復しましたので約21キロメートル歩いてヘトヘトになりましたが安全にはかえられません。(途中、幼いお子さんが線路内に立ち入ったり模型飛行機や凧が飛んできましたが衝突を未然に防ぐことがでじました。)
2日間のイベントが無事終了して、まつぶし緑の丘公園長の後藤さんから激励の言葉をいただきました。(実は、後藤さん春日部工業高校の同窓会長で私達の大先輩でもあるんです。)
機械科課題研究電車班の近況報告
機械科課題研究電車班の近況報告
3DCAD(INVENTOR(AUTODESK社製))で設計中の東武鉄道「大樹C11201号機」
※写真は、設計中の図面をレンダリングしたものです。
東武鉄道「大樹」製作を目標に4月から活動してきた機械科電車班(機械科3年17名)ですが、就職活動のため9月1日から9月30日まで製作を休止しています。現在、各企業さまからの「内定通知」を待ちわびている状況です。今回は、6月11日の大樹見学以降紹介出来なかった私たち「電車班」の活動を紹介させていただきます。
大樹見学以降、私たちは製作する鉄道模型の仕様を検討しました。「地域の子供達に喜んでもらう」が私たちの目標であり見て触って感じてもらうことを想定して検討した結果、ほんものの蒸気機関(ライブスチーム)にはこだわらず結果として蒸気機関車の迫力を表現できる模型製作を目指すことにしました。石炭を燃焼させるライブスチームでは子供達に触れてもらうことが出来ません。火傷してしまいます。また、最近の公園は事故防止のため火気厳禁なので走らせられる場所も限定されてしまいます。なので、春日部工業高校の機械科で長年実績のある電気モータを動力源とすることにしました。ただ、音と蒸気だけは、ほんもの迫力を再現する上で必要とのことで新たに研究製作することにしました。
鉄道模型では、実車をそのまま小さくするとなんとなく変な形に見えてしまいます。なので、デフォルメ(形を調整)が必要になります。大樹については、さまざまな都合で図面が入手出来なかったため、東武鉄道で昭和28年まで走っていた「C11101号機」の図面から寸法を割り出しました。(大樹に用いられている車体はJR北海道の「C11201号機」で細かなところ(ライトがカニ目)が101号機と違います。また、201号機については昨年の東武ファンフェスタにおいて見学させていただいた時の写真と今回「下今市」まで乗りに行った時の写真を参考に101号機の図面から細かな部分を再設計しました。
以前製作したミニ新幹線でも子供達は思わぬ所に触れるため、怪我をする可能性が沢山ありました。その都度改良して安全性を高めてきました。大樹についても安全性の確保は最重要事項です。精密模型のようになんでもかんでも尖った部品を取り付けるわけに行きません。かと言って、あまりに部品を省略し過ぎると残念な模型にもなり兼ねません。
長々と、書いてしまいましたが以上の事を紙の上で検討してもなかなかわかりづらいということで、原寸大の模型を製作してみました。材料はダンボールです。作ってみてわかったことがあります。部品数が多い。なかなかの迫力。
ダンボール製「大樹」
武蔵浦和コミニュティセンターに展示した「ダンボール大樹」
やっとの思いで仕様も決定し、夏休みは図面を描くことにしました。複雑な部品の干渉を考えながら平面で図面を描くのは大変なので、今回は授業で習った3DCAD(インベンター(オートデスク社製))を用いることにしました。
私たち電車班では活動目標に「コミニュケーション能力の向上」があります。夏休み中は中学生向け学校見学会での授業や施設説明でプレゼンを行ってきました。また、関東自動車大学校において開催されたイベントへの参加、武蔵浦和コミュニティーセンターで開催された鉄道イベントにも参加、プレゼンを行いました。
大盛況ではしゃぐ電車班リーダーのひらいくん
ビルの中なのでミニ電車を走らせるスペースはありませんが、ちびっ子達が見て触って喜んでくれました。
今年で9年目になる電車班の活動をプレゼンしました。
設計図がほぼ完成しつつあります。3DCADで描いた部品の一部はそのままのデータを活かして3Dプリンタで造形しています。車輪は、ほんものは鉄を溶かして型に流し込む(鋳造法)で製作しますが、本校には鉄の鋳造設備(アルミ用は有る)がないため旋盤とNC工作機械で製作することにしました。
3Dプリンタ(煙突部分を造形)
3Dプリンタで製作した蒸気発生器のカバー部分
モータは直流240Wを2個搭載
3DCADでフレーム部分を描いている様子
黒く色を付けてみました。
結構、良く出来たと思います。
電車班の作業は、10月1日から再開して文化祭には大樹を完成させる予定で頑張ります。頑張れ電車班。